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手続の内容
これまでの約定の高い利息を改め、本来の利息制限法に定める利率によりこれまでのすべての取引を計算し直します。
これにより本当の残額が計算される場合、払いすぎていた場合、等の結果が判明します。
ただ、このような効果は、借り入れ時期が相当過去の事案であり、現在においては、返済回数を増やして毎月の返済額を減額する方法になります。利息制限法
利息制限法という法律に定める本来の貸金契約の利息の上限を規制する法律です。
この利息制限法に定める利率を越える契約をしたときは、その越える部分について無効になり、法律上の効力を認められないことになります。貸金業規制法、出資法との関係
貸金業規制法(正確には、貸金業の規制等に関する法律)は、貸金業者の義務、借主に対する制約等を規定した法律です。
以前は、利息制限法には違反するけれども出資法(正確には、出資の受入れ、預り金および金利の取締りに関する法律)には違反しない利息の約定を一定限度で有効とすることも規定されていました。
しかし、最高裁判決により認められる余地はなくなり、その後の法律改正により、利息制限法に反する貸付自体が認められません。手続のメリット
これまで利息として扱われた部分の多くの部分が元金に組み入れられる結果、残額がかなり減少する可能性が大きく、場合によっては払いすぎていた、ということもあります。
仮に払いすぎていた場合は、不当利得返還請求権という返してもらう権利が発生しますので、訴訟を提起して払いすぎた分を取り戻すことができます。
また、このような効果が認められない案件においては、毎月の返済額を減額することにより返済の可能性を広げることができます。債務整理の要件
債務総額があまり多くなく、毎月一定の収入がほぼ確実に確保されることが必要になります。
民事再生との相違
民事再生は、利息制限法に定める利率により計算した残額を、さらに最大その5分の1まで減額することを目的とする手続きです。
但し、100万円が減額の最下限です。破産との相違
破産は、返済が困難あるいは不可能になった方で、債務整理や民事再生によっても解決困難な方を対象とします。
免責を目的とし、一切の債務から解放することを目的とします。